CMUSは音楽プレーヤー

Refs. man cmus (1): C* Music Player tutorial

cmusの使い方

cmusは軽量で高速なターミナルベースの音楽プレイヤーです。以下にその基本的な使い方を説明します。

インストール

多くのLinuxディストリビューションでは、パッケージマネージャーからインストールできます:

# Debian/Ubuntu
sudo apt install cmus

# Fedora
sudo dnf install cmus

# Arch Linux
sudo pacman -S cmus

# macOS (Homebrew)
brew install cmus

基本操作

ターミナルでcmusと入力して起動します。

主要なビュー(モード)

  1. ライブラリビュー(1キー):アーティスト/アルバム順に音楽を表示
  2. プレイリストビュー(2キー):現在のプレイリスト
  3. ライブラリビュー(3キー):フラットなファイル一覧
  4. プレイキューを表示(4キー)
  5. フィルタビュー(5キー)
  6. ブラウザ(6キー):ファイルシステムブラウザ
  7. 設定(7キー)

基本的なキー操作

  • スペース:再生/一時停止
  • b:次の曲
  • z:前の曲
  • s:シャッフルモード切替
  • r:リピートモード切替
  • x:再生を停止
  • v:停止
  • c:一時停止
  • -/+:音量調整
  • 左右矢印:曲の巻き戻し/早送り
  • 上下矢印:リスト内を移動

音楽の追加

  1. 5キーでブラウザビューに切り替え
  2. 矢印キーでディレクトリに移動
  3. aキーを押して現在のディレクトリの音楽をライブラリに追加

または、コマンドモードで:

:add ~/Music

プレイリスト管理

  • y:現在選択中の曲をプレイリストに追加
  • E:現在のビューをキューに追加
  • e:選択した項目をキューに追加

検索

  • /:前方検索
  • ?:後方検索
  • n:次の検索結果へ
  • N:前の検索結果へ

終了

  • q:終了確認
  • Q:すぐに終了

コマンドモード

  • :(コロン):コマンドモードを開始

よく使うコマンド:

:save            # 設定を保存
:load            # 設定を読み込み
:bind            # キーバインドの設定
:colorscheme     # カラースキーム変更
:set             # オプション設定

cmusを使いこなすには最初は少し習熟が必要ですが、キーボードだけで効率的に音楽を管理・再生できる強力なツールです。

cmusで1曲をリピート再生する方法

cmusで特定の1曲を選んで繰り返し聴くには、以下の手順で行います:

  1. ライブラリビュー(1キー)またはプレイリストビュー(2キー)で、リピート再生したい曲を選びます(上下矢印キーで移動)

  2. エンターキーを押して選択した曲の再生を開始します

  3. rキーを繰り返し押してリピートモードを切り替えます

    • 画面下部のステータス行に表示が変わります
    • rキーを押すたびに:
      • 「off」(リピートなし)
      • 「all」(プレイリスト全体をリピート)
      • 「one」(現在の1曲のみをリピート)と切り替わります
  4. 「repeat one」または「repeat_current」と表示されたら、1曲リピートモードの設定完了です

これで選択した曲が繰り返し再生されます。リピートモードを解除したい場合は、再度rキーを押してリピートモードを「off」に切り替えてください。

cmusの画面下部に現在の再生モードが常に表示されているので、そこでリピートの状態を確認できます。

cmusでリピートモードが表示されていない場合

リピートモードが画面下部のステータスバーに表示されていない場合、以下の方法で確認・設定できます:

リピートモードの確認方法

  1. コマンドモードでリピート状態を確認する

    • :(コロン)キーを押してコマンドモードに入ります
    • :setと入力して現在の設定を確認します
    • repeatrepeat_currentという項目を探します
  2. コマンドモードでリピート状態を直接設定する

    • 1曲繰り返し::set repeat=1
    • プレイリスト全体繰り返し::set repeat_current=1
    • リピート解除::set repeat=0:set repeat_current=0

ステータス表示の設定

ステータスバーにリピートモードを表示させたい場合:

  1. :set status_display_program=と入力してステータス表示プログラムをクリアします

  2. または、フォーマット文字列を設定して表示内容をカスタマイズ:

    :set format_statusline=%{status} %{?show_playback_position?%{position} %{?duration?/ %{duration} }?}%{?volume>=0?vol: %{?lvolume!=rvolume?%{lvolume},%{rvolume} ?%{volume} }}%{?stream?buf: %{buffer} }%{?show_current_bitrate & bitrate>=0? %{bitrate} kbps }%=%{?repeat_current?repeat current?%{?repeat?repeat all?%{?shuffle?shuffle?}}}
    

表示に関係なくリピート設定を行う方法

表示されていなくても、rキーを押すことでリピートモードは切り替わっています。

  1. rキーを3回押すと一周してオフに戻ります
  2. rキーを何回か押した後、曲の終わりでどのような動作をするか確認して、希望する動作になるまでrキーを押してください

状態が不明な場合は、:set repeat=0:set repeat_current=0で一度リセットしてから、rキーで希望のモードに切り替えるのが確実です。

cmusでプレイリストから曲を削除する方法

cmusでプレイリストから曲を削除するには以下の手順に従います:

  1. 2キーを押してプレイリストビューに切り替えます

  2. 上下の矢印キーを使って、削除したい曲を選択します

  3. 削除操作:

    • Dキー(シフト+d)を押すと、選択した曲がプレイリストから削除されます
    • またはdeleteキーでも同様に削除できます
  4. 複数の曲を一度に削除する場合:

    • 削除したい最初の曲にカーソルを合わせます
    • vキーを押して視覚選択モードを開始します
    • 矢印キーで選択範囲を広げます
    • Dキーを押して選択した曲をすべて削除します
  5. プレイリスト全体をクリアする場合:

    • :clearコマンドを使用します(コロンキーを押してから「clear」と入力)

削除した曲はプレイリストからのみ削除され、ライブラリ(1キーや3キーで表示される)からは削除されないので安心してください。プレイリストの変更を保存したい場合は、:saveコマンドを使用します。